超マニアックなジビエコース料理を創作イタリアンで。狩猟と熟成を知るトークライブ付
【2024年5月26日(日)「熟成ジビエで、ジビエのおいしさを伝える」をテーマに、熟成シカイタリアンコース料理と狩猟・熟成トークイベントを奈良県 宇陀市の「うだ薬湯の宿 やたきや」で開催いたします】
※コース料理のメイン熟成シカロースト
限定16人のイベントになります。
イベント当日は、作り手である私たちのジビエと熟成を深く知ることができるトークライブの後、マニアックなジビエをふんだんに使ったコース料理を、自然豊かな山里の古民家でゆっくり味わう特別な時間をお過ごしいただきます。
※会場の「奈良県宇陀市 薬湯の宿 やたきや」
私たちは、ジビエの価値を高める取り組みとしてシカ肉の長期ドライエイジング熟成を研究してきました。テレビや新聞でも取り上げられ、期待の声をいただいている取り組みです。過去2回の試食会を重ね、いよいよ商品化を迎えました。今回はそのお披露目となる特別なイベントです。
当日のコース料理内容
当日のコース料理は、熟成シカはもとより、熟成鹿のボーンスープや、アナグマも登場します。普段はなかなか食べられない食材に舌鼓。とても貴重な体験になることは、間違いありません。
【コース内容】
・ウェルカムドリンク
(微発泡酒or山のきぶどうソーダ割)
・シカレバーのパテ
・アナマパンチェッタ 旬の野菜添え
・熟成シカ ボーンブロス
・フォカッチャ・セモリナのパン
・シカレバーペーストのパスタ
・熟成シカ ソトモモ、シンタマ2種食べ比べ
・ドルチェ
・コーヒー
【シカレバーのパテ】
シカのスネ肉とシカレバーを使ったパテ。スネ肉の濃い味と自家製のプチプチ食感・ほろ苦いマスタードがよく合います。
【アナグマパンチェッタ 旬の野菜添え】
ジビエの中でも希少なアナグマ肉のパンチェッタを旬の野菜と共に。融点が低い脂がのったアナグマ肉は、かなりパンチのあるジビエです。シカ肉との違いをお楽しみください。
【熟成シカのボーンブロス】
シカの後ろ脚を骨付きのままドライエイジングを施し、モモ肉を取った後のすね肉と骨をじっくり煮だしたスープ。熟成のナッツのような香りを感じられるボーンブロスは、今回ならではの特別なスープです。
【シカレバーペーストのパスタ / フォカッチャ・セモリナのパン】
濃厚なレバーペーストをパスタソースにしました。シカレバーの風味は驚くほど軽く、スッと口の中で溶けていきます。ソースが美味しく、最後まで楽しむために、パスタと共にパンを出していただけるよう、シェフにお願いしました。
【熟成シカ ソトモモ、シンタマ2種食べ比べ】
長期ドライエイジングを施した鹿肉の良さは、ローストで最大限引き出されると考えています。今回は、肉質と風味がよい部位である、ソトモモとシンタマの2種を食べ比べていただきます。ドライエイジングによって、淡白な鹿肉が、濃厚で柔らかく、風味豊かな肉に変身しています。
熟成シカ肉コース料理イベントを開催する理由
2023年3月、奈良県宇陀市の秘境と言われる山奥に店を構えるジビエ食肉処理業の「星くらジビエ」と、ドライエイジング専門店「熟成肉つむぐ」、2つの小規模事業者が「ジビエの美味しさをもっと伝えたい、長期熟成でそのきっかけを作りたい」という共通の想いを持ち、「宇陀ジビエ高付加価値プロジェクト」を立ち上げました。
※左:星くらジビエ 代表 岡村 右:熟成肉つむぐ 代表 昆野
シカは毎年全国で約70万頭捕獲されていますが、そのうちジビエとして利活用されるものはわずか1割程度にとどまっています。ジビエは山からただで手に入ると思われがちですが、安全な食肉として流通するためには、捕獲から処理、精肉まで多くの労力と手間がかかります。また、天然であるが故に個体差が大きく、全ての個体を食肉にできるわけではないことや、歩留まりの悪さが原因となって、結果、高価な肉になってしまいます。鹿肉は脂質が少なく、高たんぱく・低カロリーな赤身の肉で、非常に食べやすいのですが、あっさりし過ぎているため、日本では高級食材として認知されにくいという現実が、利活用がすすまない原因の1つであると星くらジビエの岡村は考えてきました。
※ジビエの現状について語る星くらジビエ 岡村
2023年3月、その課題を解決するためにプロジェクトがスタート。ドライエイジングという、カビを生やすことによって熟成する手法を用いて熟成を試みました。何せ国内で前例のない初めての取り組み、いきなり成功とはなりませんでした。
試作の初期段階、フレンチのシェフから「これは商品にならん」と厳しいご意見もありました。腐敗しているのではないか?との疑念から細菌検査を行ったり(結果は良好でした)、鉄分の多い鹿特有のえぐみが出てしまったり…試行錯誤しながら鹿の特性に合わせた熟成方法を見つけ、ようやくお召し上がりいただけるくらいのものができました。
※初めての試食は奈良県フレンチのシェフと。これは商品にならんと厳しい言葉をいただく。
第1回目の試食会は、宇陀市市長をはじめ、市内でジビエに対して高い意識をお持ちの方々をお招きし、シンプルに焼いた熟成シカ肉を塩のみでお試しいただきました。
※第1回目熟成鹿試食会
それから熟成も安定してきて、2回目の試食会を開きました。こちらは、シェフのプロの腕が入った時に、どのような変化をしてくれるのか、食材としての可能性を探る会として行いました。
そして第3回目が今回です。熟成シカが商売としてスタートを切る日になります。正規の料金をいただき、ご満足いただく。そのために、3ヵ月前より準備を進めています。どうぞよろしくお願いいたします。
今回のイベントは人数に限りがあります。(限定16人)お早目のご予約をよろしくお願いいたします。
実行者紹介
【星くらジビエ:岡村 絵里】
1973年東京都生まれ、保健師・看護師の資格を持ち、25年間保健医療分野で働いてきました。30代の頃から田舎暮らしに興味を持ち、北海道・千葉県・神奈川県・兵庫県への移住を経験しました。
兵庫県で狩猟の師匠に出会い、たくさんの鹿が駆除によって殺され、捨てられている現実に大きなショックを受けました。健康価の高いシカ肉が大量に捨てられている一方で、食生活に起因する健康問題を抱える人が増えていることに矛盾を感じ、少しでもシカ肉を広めたい、どうしても駆除で命を頂くのであれば、感謝して食べることで命を昇華させたいという思いを持ってジビエ食肉処理の世界に入りました。
45歳で狩猟免許を取得。2018年から星くらジビエとして活動を開始。クリニックとの共同開発で、国産鹿骨を使ったボーンブロスを商品化するなど、シカ肉の利活用と普及に努めて来ました。更なる田舎暮らしと猟場を求め、2020年に宇陀市に移住し「狩猟体験と鹿肉販売の店」として実店舗を構え、2022年末にジビエ食肉処理施設をオープンしました。
1頭1頭を大切に捌き、余すことなく商品にすることをポリシーとして、頭と一部の内臓を除いて大部分の利活用を達成しています。
【熟成肉つむぐ:昆野 友紀】
熟成肉つむぐ店主の昆野です。岩手県宮古市出身で、大学院までは生物の勉強をしてきました。社会人となり、食品メーカーのカビの研究職につきました。そこで食品業界に疑問を感じ、自身でこだわりの物を作りたいという気持ちから独立いたしました。その後、熟成肉有名店で3年間修行ののち、お店を作り今に至ります。
そこで私はドライエイジングというカビを生やす特殊な熟成手法を用いて、マニアックな熟成肉を作っています。ミシュラン1つ星、食べログ100名店、食べログGOLD獲得店等に熟成肉をお使いいただいています。
スケジュール
2024年5月26日(日)イベント当日
11時~12時 トークショー
12時~14時30分 コース料理
リターンについて
場所:薬湯の宿 やたきや(奈良県宇陀市榛原八滝1835)
【熟成鹿イタリアンコース料理×トークショー】
・5月26日(日)11時~12時
「星くらジビエ」×「熟成肉つむぐ」
トークショー「ジビエと熟成のお話し」
【熟成シカイタリアンコース料理】
・5月26日(日)12時~14時30分
【アペリティーボ】
・アルコール(美発泡酒)/ノンアルコール(山のきぶどうのソーダ割)
・シカレバーのパテ
【アンティパスト】
・アナグマパンチェッタ 旬の野菜添え
・熟成シカのボーンブロス
【パン】
・フォカッチャ
・セモリナのパン
【プリモ・ピアット】
・シカレバーペーストのパスタ
【セコンド・ピアット】
・熟成シカソトモモ・シンタマの2種食べ比べ
【ドルチェ】
・ジェラート
・コーヒー
※当日提供する品々
シェフ紹介
【薬湯の宿 やたきや 棚木シェフ】
イタリアンで8年、自然食レストランで1年経験を積み、東京に自然食レストランを開店。その4年後に奈良県に移住し、奈良の伝統野菜と自然農法を学びながら活動をする。現在、「薬湯の宿 やたきや」のシェフとして活躍する。